眠れない原因は、呼吸のクセにある|口呼吸と鼻呼吸で変わる睡眠の質

米国脳神経科学研究者アキ先生の

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眠れない原因は、呼吸のクセにある|口呼吸と鼻呼吸で変わる睡眠の質

眠れない原因は、呼吸のクセにある|口呼吸と鼻呼吸で変わる睡眠の質

眠れない、夜中に目が覚める、朝起きても疲れが取れない。そんな睡眠の悩みは、スマホ・ストレス・運動不足だけが原因とは限りません。

実は、寝ている間の「口呼吸」や「浅い呼吸」が、睡眠の質を下げていることがあります。鼻呼吸を意識し、呼吸のクセを見直すことで、体が休みやすい状態に近づきます。

口呼吸と鼻呼吸で、睡眠の深さは変わる

「しっかり寝たはずなのに、朝から体が重い」
「夜中に何度も目が覚める」
「布団に入っても、なかなか眠れない」

このような睡眠の悩みがあると、多くの人はまず、スマホの見すぎ、運動不足、ストレス、カフェイン、食事の時間などを考えます。

もちろん、それらも睡眠に大きく関係しています。
しかし、もう一つ見落とされやすいものがあります。
それが、呼吸です。

人は眠っている間も、ずっと呼吸をしています。
起きているときだけでなく、寝ている間も、体は酸素を取り入れ、二酸化炭素を外に出しています。

つまり、睡眠中の呼吸が乱れていると、体は本当の意味で休みにくくなります。特に大切なのが、口呼吸と鼻呼吸の違いです。口で呼吸しているのか、鼻で呼吸しているのか。
たったそれだけの違いに思えるかもしれません。

でも、睡眠の質には大きな差が出ます。

口呼吸は、睡眠を浅くしやすい

寝ているときに口が開いている。
いびきをかく。
朝起きると、口の中がカラカラに乾いている。

こうした状態がある人は、寝ている間に口呼吸になっている可能性があります。

口呼吸の問題は、口が乾くだけではありません。

口で息をすると、空気がそのままのどに入りやすくなります。
すると、のどが乾きやすくなり、気道も刺激を受けやすくなります。

さらに、いびきがある場合は注意が必要です。

いびきをかいているときは、空気の通り道である気道が狭くなっていることがあります。
気道が狭くなると、体に取り込める酸素の量が少なくなり、脳は酸素不足を防ごうとして、眠りを浅くすることがあります。

つまり、本人は寝ているつもりでも、体の中では何度も「危ない、起きなければ」と反応している状態です。これが続くと、睡眠時間は足りているのに、朝起きても疲れが取れないということが起こります。

また、睡眠時無呼吸のように、寝ている間に呼吸が止まる状態があると、深い眠りに入りにくくなり、日中の強い眠気につながることもあります。

鼻呼吸は、体を休ませるための呼吸

では、鼻呼吸にはどんな意味があるのでしょうか。
鼻は、ただ空気を通す穴ではありません。
鼻には、空気を温める、湿らせる、ほこりやウイルスなどを入りにくくするという役割があります。

口呼吸では、空気がそのままのどに入りやすくなります。
一方で鼻呼吸では、空気が鼻の中を通る間に、体に入りやすい状態に整えられます。
さらに、鼻呼吸は呼吸の量を自然にゆっくりにしやすいという特徴があります。

呼吸が落ち着くと、体も少しずつ休むモードに入りやすくなります。

口で大きく息を吸うと、必要以上にたくさん空気を吸ってしまうことがあります。
しかし鼻呼吸では、鼻の中を空気が通るため、呼吸が自然と落ち着きやすくなります。

眠る前に、ゆっくり鼻から息を吸い、ゆっくり吐く。
それだけでも、体に「もう休んでいいよ」と伝えるきっかけになります。

睡眠の質を考えるうえで、鼻呼吸はとても大切です。

呼吸が多すぎても、体は落ち着かない

呼吸は、たくさんすればよいというものではありません。
「酸素をたくさん吸えば、体に良さそう」と思うかもしれませんが、実はそう単純ではありません。

呼吸が浅く、速く、多くなりすぎると、体の中の二酸化炭素が必要以上に外へ出てしまうことがあります。
二酸化炭素というと、いらないもののように感じるかもしれません。しかし、二酸化炭素は体にとって必要な働きもしています。

体が落ち着いているときの呼吸は、静かで、ゆっくりしています。
反対に、不安なとき、緊張しているとき、焦っているときは、呼吸が浅く速くなります。

寝る前に呼吸が浅く速いままだと、体はまだ活動モードのままです。

頭がさえて眠れない。
布団に入っているのに、体が休まらない。
そんなとき、呼吸のリズムが乱れている可能性があります。だからこそ、睡眠をよくしたいなら、寝る前の呼吸を整えることが大切です。

舌の位置も、睡眠中の呼吸に関係する

もう一つ、見落とされやすいのが舌の位置です。口を閉じたとき、舌はどこにありますか。

理想は、舌の先が上の前歯の少し後ろあたりに軽く触れ、舌全体が上あごにふんわりついている状態です。

反対に、舌が下に落ちていると、口が開きやすくなります。
口が開くと、口呼吸になりやすくなります。寝ている間は、自分で意識して口を閉じることができません。
そのため、ふだんから舌の位置が下がっている人は、寝ている間に口が開き、口呼吸になりやすいのです。
舌の位置を整えることは、鼻呼吸をしやすくするための土台になります。

まず確認したい3つのサイン

トレーニングを始める前に、まずは自分の状態を確認してみましょう。

1. 朝起きたとき、口が乾いていないか

朝、口の中がカラカラになっている人は、寝ている間に口呼吸をしている可能性があります。

2. いびきをかいていないか

家族に「いびきをかいている」と言われたことがある人は、気道が狭くなっているかもしれません。いびきがあると、睡眠が浅くなる原因になることがあります。

3. 日中、口が開いていないか

ぼーっとしているとき、スマホを見ているとき、仕事をしているときに、口がぽかんと開いていないでしょうか。日中に口呼吸をしている人は、夜も口呼吸になりやすいで

今日からできる鼻呼吸の練習

鼻呼吸を身につけるために、特別な道具は必要ありません。

まずは、日中に気づいたときだけでいいので、口を閉じて鼻で呼吸してみてください。ポイントは、がんばって大きく吸わないことです。

静かに、ゆっくり、鼻から息を吸う。そして、鼻からでも口からでもよいので、ゆっくり吐く。
慣れてきたら、吐く息を少し長めにしてみます。

たとえば、鼻から3秒吸って、5秒かけて吐く。
これくらいで十分です。

大切なのは、無理をしないことです。

苦しいのに我慢する必要はありません。
鼻づまりがある人、息苦しさが強い人、睡眠中に呼吸が止まっていると言われたことがある人は、自己判断だけで済ませず、医療機関に相談することも大切です。

眠れない状態が続く場合は、睡眠障害の可能性もあるため、医師に相談することがすすめられています。

睡眠の問題は、意志の弱さではない

眠れないと、「自分の生活が悪いのかな」「気にしすぎなのかな」と考えてしまう人がいます。
でも、睡眠の問題は、気合いや根性だけで解決するものではありません。

体が休みにくい状態になっている。
呼吸が浅くなっている。
寝ている間に口呼吸になっている。
気道が狭くなって、何度も眠りが浅くなっている。

こうした体の仕組みが関係していることもあります。

だからこそ、まずは自分を責めるよりも、体の状態を観察することが大切です。

朝、口が乾いていないか。
いびきをかいていないか。
日中、口が開いていないか。
鼻呼吸がしにくくないか。

このような小さな確認から、睡眠を見直すことができます。

呼吸が変わると、睡眠の見方が変わる

睡眠は、ただ長く寝ればよいわけではありません。大切なのは、体と脳がしっかり休めているかどうかです。

そのためには、寝ている間の呼吸が安定していることが欠かせません。
口呼吸が続くと、口やのどが乾きやすくなり、いびきや浅い眠りにつながることがあります。
鼻呼吸ができるようになると、呼吸が落ち着きやすくなり、体も休むモードに入りやすくなります。

眠れない原因は、スマホやストレスだけではありません。
「どう呼吸しているか」

ここに目を向けることで、睡眠の改善につながるヒントが見えてきます。まずは今日、寝る前に一度だけ、口を閉じて、鼻から静かに息を吸ってみてください。

呼吸は、毎日続いている体の習慣です。だからこそ、少しずつ整えることで、睡眠の質も変わっていく可能性があります。

口呼吸と鼻呼吸と睡眠についてよくある質問

口呼吸だと、なぜ睡眠の質が下がるのですか?

口呼吸になると、口やのどが乾きやすく、気道も狭くなりやすくなります。その結果、いびきや呼吸の乱れにつながり、眠りが浅くなることがあります

鼻呼吸にすると、睡眠はよくなりますか?

鼻呼吸は、空気を整えて体に取り入れやすくし、呼吸を落ち着かせやすい呼吸です。口呼吸から鼻呼吸へ変えることで、睡眠の質の改善が期待できます。

朝起きると口が乾いているのは、口呼吸のサインですか?

はい。朝、口がカラカラに乾いている場合、寝ている間に口を開けて呼吸している可能性があります

いびきがある場合は注意した方がいいですか?

注意が必要です。いびきや呼吸が止まる状態がある場合、睡眠時無呼吸症候群が関係していることがあります。検査によって治療方法が決まります

鼻づまりがある人は、どうすればいいですか?

鼻づまりがあると、鼻呼吸がしにくくなり、無呼吸になりやすい場合があります。無理に鼻呼吸を続けるのではなく、耳鼻科などで相談することも大切です。

寝る前にできる簡単な呼吸の整え方はありますか?

口を閉じ、舌を上あごに軽くつけ、鼻から静かに息を吸ってゆっくり吐きます。大きく吸おうとせず、呼吸を落ち着かせることが大切です。

あなたに必要なテーマから、呼吸科学を始めてみませんか。

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