イライラが減った理由は呼吸だった|感情コントロールと内受容感覚が変わった受講生インタビュー
ちょっとしたことでイライラする。
カチンとくる。
美由紀さんが長年気にしていたのは、そのイライラの「強さ」だけではなく「頻度」でした。
人間関係にも影響する。
自分は怒りっぽいのかもしれない。
こんなはずじゃない、とは思っている。
それでも、感情コントロールがうまくいかない。
いくつかの方法を試しても、根本的には変わらない感覚が続いていました。
そんな美由紀さんが出会ったのは「内受容感覚」という、それまで一度も使ったことのない言葉でした。
自分の体の内側の状態を感じ取る力——。
その言葉を知ってから、「同じことをしていても感じ方が変わった」といいます。
そして受講の終盤、美由紀さんは10年越しの夢だったスリランカへ旅立ちました。
受講者 美由紀さん
ちょっとしたことでイライラする自分に、長年悩んできた経緯を持つ。怒りっぽい自分を変えたいと感じていた。
感情コントロールを身につけたい、といくつかの方法を試しても、根本的には変わらない感覚が続き、呼吸科学アカデミーの4ヶ月の講座を受講。
「内受容感覚」という概念に出会い、イライラの減少と、日常の感じ方そのものの変化を実感する。
受講の終盤には、10年来の夢だったスリランカへ渡航。日本紅茶協会ティー・インストラクター。
なぜ、ちょっとしたことでイライラしてしまうのか
受講前に美由紀さんが最も困っていたのは、感情のコントロールでした。
ちょっとしたことでイライラする。
カチンとくる。
一つひとつは、たいしたことではありません。けれど、その回数が積み重なっていくことで、大事な人間関係にヒビが入っていくことが、自分でも気になっていました。
「感情コントロールができない」のは、意志が弱いからなのか
「人間関係にも影響するし、こんなはずじゃないとは思いながら、なかなか変えられなかった」
困っていることは自覚している。変えたいとも思っている。
それでも、意志の力だけでは動かない領域がある。
イライラを抑えようとするほど、うまくいかない。
いくつかのことを試しても、根本的には変わらない感覚。
そこで美由紀さんは、呼吸科学アカデミーの講座に入りました。
「不真面目な生徒」でも、イライラは減るのか
受講当時を振り返って、美由紀さんはこう話します。
「本当に不真面目な生徒で。皆さんが素敵だから、その空気に乗っかれば何とかなるだろうと思っていた(笑)」
けれど、変化は静かに起きていました。
イライラする回数が減り、口に出さなくなった
以前と比べて、イライラすることが明らかに減った。
思っても、口に出さなくなった。
気持ちが安定してきた。
劇的な出来事があったわけではありません。4ヶ月という時間をかけて、その体感が少しずつ積み上がっていきました。
感情コントロールは、頑張りではなく体の側から変わる
「真面目に取り組まなくても変わった、というより、ちゃんと変わる設計になっているんだと思います」
感情コントロールというと、忍耐や我慢の問題、考え方を変える問題として語られがちです。
けれど呼吸のアプローチは、意志の力ではなく、体の側から働きかけます。
だからこそ、「頑張り方」に自信のない人にも変化が起こる可能性があります。
「内受容感覚」とは何か
この講座で、美由紀さんが初めて出会った言葉があります。
内受容感覚——それまで一度も使ったことのない言葉でした。
内受容感覚とは、体の内側の状態を感じ取る力のこと
内受容感覚とは、自分の体の内側で起きていることを感じ取る力のことです。
心拍。
呼吸。
温度。
緊張。
体が今どんな状態にあるのかを、感覚として受け取る力を指します。
私たちはふだん、外側の情報——見えるもの、聞こえるものにばかり意識を向けています。けれど体の内側でも、絶えず変化は起きています。
その変化を細やかに受け取れるようになると、感じられる情報そのものが増えていきます。
なぜ、同じことをしていても感じ方が変わるのか
「この言葉すら使ったことがなかった。でも今はこれがあるからこそ、楽しさが倍になる感じがします。同じことをしていても、感じ方が違う」
ここで美由紀さんが話しているのは、「良いことが増えた」ということではありません。
起きている出来事は、同じ。
変わったのは、それを受け取る側の解像度です。
たとえば紅茶を一杯飲むという体験も、内受容感覚を通すと、以前とは異なる格別な体験になります。
直感と確信が、10年越しの夢を動かした
受講の終盤、美由紀さんは10年間先送りにしてきた夢——スリランカ渡航を実現させます。
「絶対良くなる」ということしか考えていなかった
「楽して何とかしたいと思っていたけど、直感と確信はあった。絶対良くなる、ということしか考えていなかった」
不真面目な生徒だった、と笑いながらも、根っこのところには確信がありました。
今までの苦労も、自分への信頼のなさも、人との関係も、自分にあう呼吸法を続けていれば絶対良くなる、そんな確信です。
「動ける」という感覚が、育っていた
呼吸が変わったから旅立てた、と言い切れるものではないかもしれません。
けれど、「何か動けるかな」という感覚が自分の中に生まれていたことは確かだと、美由紀さんは話します。
10年先送りにしてきたものが動くとき、必要なのは大きな決意ではなく、動けるという小さな感触なのかもしれません。
呼吸について学ぶことは、どんな人に向いているのか
「呼吸しない人間はいないので、もうどなたにも。ご縁があった人には全員に、とは思います」
特定の症状がある人だけではなく、もっと豊かに感じて生きたい人にも——。
美由紀さんの言葉は、そこまで届いています。
感じる力が増えると、人生の解像度が上がる|アキ先生より
美由紀さんが「楽しさが倍になる」と表現したこと。
これは、呼吸科学が目指していることの核心に触れる言葉です。
感情コントロールとは、イライラを抑えることなのか
感情コントロールというと、「怒りを抑える」「イライラをなくす」というイメージを持たれることが多いように思います。
けれど、実際に起きていることは、もっと豊かです。
内受容感覚が育つと、体の内側の微細な変化を感知できるようになります。
すると、イライラが爆発する前の段階で、「自分が今どんな状態にあるか」に気づけるようになる可能性があります。
抑圧するのではなく、気づく。
気づけるから、暴走しなくなる。
これが、呼吸科学のアプローチです。
イライラと呼吸と自律神経は、どうつながっているのか
イライラしているとき、呼吸が浅い状態になっていることに気づいたことはないでしょうか。
呼吸は、自律神経とつながっています。
自律神経とは、心拍や消化、体温など、意識しなくても働いている体の調整の仕組みのことです。
呼吸が浅い状態が続くと、体は交感神経が優位な——つまり、緊張して身構えた状態に傾きやすくなります。
交感神経が優位なとき、人はちょっとした刺激にも過敏に反応しやすくなります。
逆にいえば、呼吸が変われば、自律神経のバランスにも変化が起こる可能性があります。
感情コントロールを「心の問題」としてだけ捉えていると、この経路は見えてきません。
けれど呼吸は、心と体の両方にまたがる、数少ない手がかりのひとつです。
更年期やPMSのイライラにも、呼吸は関係するのか
イライラのご相談を受けるとき、更年期やPMS(月経前症候群)が背景にあるケースは少なくありません。
ホルモンバランスの変動は、それ自体が自律神経の働きに影響します。
そして自律神経は、呼吸とつながっています。
つまり、更年期やPMSのイライラも、「性格の問題」ではなく体の状態として起きている可能性があります。
もちろん、ホルモンの変動そのものを呼吸で止めることはできません。
けれど、その変動を受け止める側の余裕——呼吸と自律神経の土台——は、育てていける可能性があります。
怒りっぽくなった自分を責める前に、体の状態を見てみること。
それが、最初の一歩になると考えています。
イライラした瞬間に使える「ダブルインヘール」とは
呼吸の土台づくりには時間がかかります。
けれど、イライラしたその場で使える方法もあります。
そのひとつが「ダブルインヘール」です。生理的ためいき(physiological sigh)とも呼ばれます。
鼻から息を吸う。
吸いきったところで、もう一度短く吸い足す。
そして、口からゆっくり長く吐く。
この「二段階で吸って、長く吐く」という形が、ダブルインヘールです。
スタンフォード大学のランダム化比較試験では、1日5分のダブルインヘールを1ヶ月続けたグループが、マインドフルネス瞑想を行ったグループよりも、気分の改善と呼吸数の低下が大きかったと報告されています。
ここで大切なのは、アンガーマネジメントのように「怒りを数えて抑える」のとは発想が違うという点です。
呼吸そのものを変えることで、体の側から反応を落ち着かせていく。
そして内受容感覚が育っていると、この方法はさらに効きやすくなります。
「今、自分がイライラし始めている」と、早い段階で気づけるからです。
頑張りではなく、体の仕組みにアクセスする
「不真面目でも変わった」という美由紀さんの言葉は、この講座の設計への信頼の言葉でもあると受け取っています。
意志の力でイライラを管理しようとすると、うまくいかなかったときに「自分の頑張りが足りない」という話になってしまいます。
そうではなく、体の仕組みの側から変えていく。
そしてその変化は、感情の安定にとどまりません。
一杯の紅茶の味が変わるほど、日々の豊かさそのものに直結していきます。
感じる力が増えると、人生の解像度が上がる。
美由紀さんの4ヶ月は、そのことを静かに示してくれています。
受講生の動画
受講生とのインタビューの動画をご覧いただけます。
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